ここ数年、なかなか発信できない状態が続いておりました。
それって、なぜなのか?
記事を書かなきゃ、何か伝えなきゃ、集客もしなきゃって焦るばかりで
無理やり何かやらなきゃと思うので、いざ書こうとしても何も出ない。
クライアントさんには、「発信して行きましょう!」とか伝えてるのに、何やってんだと自分でも不甲斐ない日々。
が、しかし、
やっとこさその理由がわかりました。
ただ単に、自分が人に何かを伝える段階になっていなかった。自分自身が整っていなかった。ということでした。
整っていないというのは、私が自分で自分の機嫌をとれていなくて、あっぷあっぷだったんです。
「正しい」「あるべき」「いい」人であろうとして、無理しすぎていた。
ばっかみたい。
今思えばわかること。でも、必死なのでその時はなぜだかわからない。
「言ってること」と「思っていること」、「やっていること」がバラバラで空中分解しそうだった。
それぞれが別の方向に引っ張り合いをして、綱引きしてる状態。
これじゃあ、うまくいかなくて当然。
私の場合、個人事業主さんのホームページ作成のお手伝いをしていますが
「クライアントさんの要望に沿うように作りたい!!」と思うあまり、目標である
『シンプルで機能的、かつ効果(認知と売り上げ)にこだわるホームページ作成』から、
↓
『情報てんこ盛り、何もかも伝えたい、周りから素敵だと言ってもらえるホームページ作成』
に変わってしまっていたんです。
クライアントさんに気に入ってもらおうとして、ね。
これじゃあ散らかってしまって当たり前。
いやー、情けないし、クライアントさんには申し訳ないし、全然だめじゃん、と自分へのダメ出しが止まりませんでした。
プロじゃないよね、それならいっそやめてしまえばいいのか?とも思いました。
実際、しばらく依頼を受けるのをやめていました。
こういう時期がしばらく続いてしまって、モチベーションも落ちるし、発信せねば!と思っても、何も書けない。
でも。
結局、この仕事、やめることはできなかった。
本当にやりたいことなのか、見極めるための回り道でした。
クライアントさんが提供する先のユーザーさんが喜ぶものを提供すべきなのに、
目の前のクライアントさん自身を満足させようとしていました。
焦点が近すぎたんです。
これって、会社員の時に同じことがあって。
自分の仕事のすぐ近く、上司や偉い人たちのいうことが全部バラバラな時に何に従ったらいいかすごく困ったんです。
この時に頼りにした感覚は、「エンドユーザーが喜ぶかどうか。」
”目の前の人がだめと言っても、最終的に製品を手にするお客さんが幸せになるためなら、そちらを選ぼう!”と。
その指針を手に入れたら、驚くほど物事が速く、まっすぐ進むようになった。
当時の感覚をようやく思い出しました。
さらに、自分を粗末に扱っていた。
人数限定とはいえ、低料金で1か月の作成期間、納品後3ヶ月の無料サポート付き、SNSやサーバーのトラブルにも即対応、
だけで十分なはずなのに。
画像の加工や文章の添削やオンラインでの無償サポートまでして。無茶すぎる。
しっかりとした品質を提供するために自分というリソースの確保は必須なのに、
ええ格好しぃの自分のエゴが出て、無理しても断ることができていなかった。
むしろ自分から破滅の方向に進んでいた。
自分にもお客様にも失礼ですね。
そんな状態では私自身が満たされていなかったから。
最近、頻繁に頭に浮かんでくる言葉があります。「発信は発振」
私という軸がしっかり震えて、はじめて振動する。それが伝播する。
外に向けて光を放てるのだとわかりました。
砂上の楼閣という言葉があるように、いくら一生懸命砂の上にお城を建てても土台が弱ければ一瞬で崩れてしまう。
私という土台の上に立つお城、それがホームページであり、事業そのものでした。
それは私だけでなく、お客様も同じ。
今まで、「お客様の理想を叶えよう、自分のできることは全部使ってやれるだけのことをしていこう」
そう思って取り組んできました。
しかし、恥ずかしながら、それはプロの仕事じゃなかった。
安い料金で、私の時間を使ってやれるだけのことをしてもそれは自己犠牲の上に成り立つ危うい商品。
およそ持続可能なモデルではありません。
きちんとデザインの勉強をしたわけでもないのに手を出しても
お客様の理想にはほど遠いし、素人感が半端なかった。
良かれと思ってやった事が、実は迷惑になっていたんだと気付かされたのです。
お客様にとっては、思った通りの仕上がりじゃないのに、やってもらった感を押し付けられて文句も言えない。
お客様には文章と画像をご自分で用意してもらい、
私は頑丈な土台を組んで、持ち込んでもらった記事や画像をレイアウトするだけでよかった。
画像を作れない、材料が手配できないというお客様の声に下手に応えようとして、
中途半端に加工なぞ加えるべきではなかった。
恥ずかしながら、やっとシンプルに徹する意味を学びました。
お客様には、プロを外注する手段を伝えるか、写真だけで納得してもらう。
よその「どなたかのホームページとそっくりにお願いします」、と言われても無理だと伝える。
構造上は可能だけれど、「素敵なだけのもの」は作れない
ちゃんとプロになろうと決意した経験でした。
その反面、とても感謝されている事があるのに「できること」としてお伝えできていなかったこともありました。
それは、ホームページとして目には見えない部分の技術サポートです。これについては、次回のブログに書こうと思います。